2012年9月9日日曜日

オオヨシノボリ【ハゼ科/ハゼ亜科/ヨシノボリ属】

オオヨシノボリ【ハゼ科/ハゼ亜科/ヨシノボリ属/学名:Rhinogobius sp.LD】


日本語版ウィキペディア:ヨシノボリ/英語版ウィキペディア:Rhinogobius



オオヨシノボリ【ハゼ科/ハゼ亜科/ヨシノボリ属】

オオヨシノボリ【ハゼ科/ハゼ亜科/ヨシノボリ属】


以前、シマヨシノボリを紹介した際も書きましたが、ヨシノボリ類の見分けは大変難しいとされております。といいますのも、色斑の違いだけを理由に10種以上の型に分類されているからです。つまり、模様が違うから別種だとするのがヨシノボリの分類の基本となります。

一方で、お見合い実験などの結果では、それぞれの種に生殖的隔離が見られることから、生物学的に見ても別種であることも確認されているとのこと。

問題は、模様の見分けが困難な点。繁殖期であれば婚姻色により他種との違いが明確になりますので、見分けることを助けてくれますが、小さな個体、繁殖期以外では模様があまり明確ではありません。

今回採取できた個体は、3cm弱の幼魚。ですので、模様がまだ明確ではなく、少ない情報の中からオオヨシノボリではないか、と判断しました。「日本の淡水魚」【山と渓谷社刊】を参照し、胸びれの根元に黒色斑がひとつあること、尾びれの付け根に上下に長い黒色斑があることが理由です。ですが、それほど詳しい情報を持って判断した訳ではありませんので、思い違いの可能性もありそう。むしろ、間違いの可能性もかなり高いかもしれません。もし情報をお持ちでアドバイスしてくださる方がいらっしゃたら是非ともお知らせください。

以上の留保をつけつつ、暫定的にオオヨシノボリとして紹介いたします。

オオヨシノボリは日本全国、河川の中・上流域に棲息。早瀬、急流部を好みます。藻類・水生昆虫等を食べます。孵化した後、海へと下り、2~3ヶ月後に川へ遡上。ただし、陸封型もいるとのこと。2年で成熟。最大で11cmにまで成長する個体もいるそうです。

【採取】網が基本。目視により、網をかぶせるようにして採取。石、岩などの隙間を網でガサガサ。ヨシノボリを採ろうとするというよりも、何か採れるかな、と広範囲に浅瀬、岩場、砂地などを探る。

【飼育】フナなどのコイ類などとの混泳が可能。ハゼ科のヨシノボリは縄張り意識の強いタイプですので、多数の個体をひとつの水槽で飼うのは避ける。複数を飼う場合は、石や植木鉢片などで隠れ場所を多数設置。赤虫などを好んで食べるとされておりますので、赤虫を配合した沈むタイプの川魚用飼料などを与えます。



【採取場所】多摩川/昭島市くじら公園周辺
【採取年月】2012年9月
【採取方法】網
【処分方法】飼育のため持ち帰り
【飼育】易。市販の川魚用飼料



いつもながら不確かではありますが、(1)胸びれ付け根に黒色斑、(2)尾びれの基部に上下に長い黒色斑、この2点を根拠にオオヨシノボリとして紹介いたします。

【採取場所】秋川/あきる野市グリーンスポーツ公園周辺
【採取年月】2013年8月
【採取方法】水中撮影
【処分方法】-
【飼育】易。市販の川魚用飼料

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