「東京淡水魚図鑑」の使い方

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2011年9月23日金曜日

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/学名:Rhinogobius sp. CB】

日本語版ウィキペディア:ヨシノボリ/英語版ウィキペディア:Rhinogobius

ヨシノボリは、色斑の違いを理由に10以上の型に分類されています。つまり、同じハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属の魚を、体の色や模様が違うという理由で10以上に呼び分けているということに。

ただし、『日本の淡水魚』【山と渓谷社刊】によれば、それぞれのヨシノボリ間でお見合い実験をした結果、ある程度の生殖的隔離が確認されているとのこと。ですので、全くの同一種という訳でなく、別種として扱われることになります。

10以上の型に分類されるヨシノボリですが、沖縄等にのみ棲息する種も多く、多摩川流域に棲息する可能性があるのは、ゴクラクハゼ(下流/汽水域)、シマヨシノボリ、クロヨシノボリ、オオヨシノボリ、ルリヨシノボリ、トウヨシノボリの6種。これらは体の色や模様が違うと言っても、それぞれのヨシノボリを私のようなアマチュアが見分けるのは至難の業。また同一種内でも体色/模様も一定とは言えません。ですので、もし間違い等がありましたらコメントでお知らせください。



3cmのシマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】


3cmのシマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】

ハゼ科の魚の中では、中流域で最も採取できる機会の多いのがヨシノボリ。流れのある場所を好み、石の下などに潜んでおります。

【特徴】シマヨシノボリの頬には、赤色でミミズ状の斑があります。これが最大の特徴。そして、体には6個の明瞭な横斑。胸ビレ付近には、三日月状の斑紋が2~3個見られます。

更に、腹部中央に長方形の青い斑が1個。繁殖期にはかなり明瞭になり、青さも濃くなります。

ジュズカケハゼは腹部に模様がなくヒレも透明に近いのに対し、ヨシノボリは腹部にまで模様ありヒレの地色が淡いのが特徴とされております。

上掲写真の個体は3cmほどの子どもですので、あまり上記特徴は明瞭ではありませんが、頬のミミズ状の斑ははっきり確認できました。持ち帰りましたので、もう少し大きくなり模様がはっきりした後、改めて写真を撮ってアップしたいと考えています。

【採取】ドジョウやジュズカケハゼがよどみや川辺の水草/水性植物の下で採取できるのに対し、ヨシノボリは流れのある場所にいます。基本的に目で確認して採取するのは難しく、流れの中に入り、川底に網を構え、上流部にあるヨシノボリが潜んでいそうな石をどかしていくという方法をとります。もし潜んでいる石を動かせば、驚いたヨシノボリは下流に逃げ、網に入るという寸法です。30~50cmほどの水深の場所が狙い目。かなり確率は低い手法ですが、根気よく。ドジョウやサワガニなど他の生き物が捕れることもあります。

稀に、サシやアカムシで釣りをしているとかかることも。

【飼育】易。川魚用の飼料を食べます。ハゼ科の魚は縄張り意識が強くいので、同種であっても同じ水槽に多数の個体を入れるのは危険。フナやカワムツ、ドジョウのようなヨシノボリより体の大きな魚との混泳なら問題はありません。メダカは弱く捕食してしまう可能性がありますので、混泳は危険。ヌカエビ等も小さなものは捕食される可能性があります。

3cmのシマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】
【採取場所】多摩川/多摩市関戸橋付近
【採取方法】網
【採取年月】2011年9月
【処分方法】飼育のため持ち帰り
【飼育】易/エサ:川魚用飼料

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】
断定して良いのか自信はあまりないのですが、一応シマヨシノボリとして紹介しておきます。

【採取場所】秋川/あきる野市
【採取方法】網
【採取年月】2012年10月
【処分方法】飼育のため持ち帰り
【飼育】易/エサ:川魚用飼料

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】
頬に赤色のミミズ状の斑、胸ビレ付近には三日月状の斑紋、ヒレの地色が淡いという特徴を満たしていますのでシマヨシノボリとして紹介します。

【採取場所】秋川/グリーンスポーツ公園付近
【採取方法】網
【採取年月】2013年5月
【処分方法】リリース
【飼育】易/エサ:川魚用飼料


(1)ほほにミミズ状の細長い斑紋、(2)胸びれ根元に三日月状の斑紋、(3)ヒレの地色は淡く、数列の濃色小斑。以上3点からシマヨシノボリと考えました。

【採取場所】秋川/グリーンスポーツ公園付近
【採取方法】網
【採取年月】2013年8月
【処分方法】リリース
【飼育】易/エサ:川魚用飼料


【採取場所】秋川/グリーンスポーツ公園付近
【採取方法】網
【採取年月】2013年9月
【処分方法】リリース
【飼育】易/エサ:川魚用飼料




シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】

シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】




【採取場所】秋川/グリーンスポーツ公園付近
【採取方法】網
【採取年月】2014年4月
【処分方法】リリース
【飼育】易/エサ:川魚用飼料





シマヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属】




【採取場所】多摩川/桜が丘(多摩市)付近
【採取方法】網
【採取年月】2015年10月
【処分方法】リリース
【飼育】易/エサ:川魚用飼料

2 件のコメント :

  1. このページに載っているシマヨシノボリとされる魚は、全てシマヨシノボリではありません。
    一部不鮮明な画像もあったため同定できなかったものを除いて、全てカワヨシノボリです。

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  2. ご指摘ありがとうございます。 間違っている可能性は十分にございます。 ヨシノボリの特定を勉強したいと考えておりますので、 可能であれば、見分ける方法を是非ご教示ください。

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