「東京淡水魚図鑑」の使い方

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2013年5月19日日曜日

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型/学名:Rhinogobius sp. DA】


日本語版ウィキペディア:ヨシノボリ/英語版ウィキペディア:Rhinogobius


クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】
クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

ハゼ科の淡水魚であるヨシノボリは、色斑の違いを理由として10数種類に分類されます。つまり、色や模様の違いだけが見分ける方法ということになります。『日本の淡水魚』【山と渓谷社刊】では丁寧な解説と新分類の提案がなされています。このブログ「東京淡水魚図鑑」では『日本の淡水魚』が提案する分類を基にしておりますが、何分アマチュア観察家ですので間違いがある可能性は否定できません。もし認識違い等がありましたら、是非ともご指摘下さい。

クロヨシノボリは、文字通り体色に「黒みの強い」タイプのヨシノボリ。その他の特徴としては、(1)体側中央に暗色の細い縦条が1本あり、尾びれの基部で「八」の字に分かれていること。(2)胸びれの根本に三日月状の斑紋はひとつあること。(3)尾びれの中央部に斑点列があることが挙げられます。ですが、体全体が黒色ですので(1)(2)を確認することは難しく、(3)で確認するしかなさそう。

つまり、「体全体が黒っぽく尾びれに斑点列があれば、おそらくクロヨシノボリだ」ということに。上掲1枚目の写真の尾びれを見ますと斑点列らしきものが確認できますのでクロヨシノボリとして紹介いたします。なお、1、2枚目の写真と3枚目の写真は同じ個体。光の当て具合によってこれだけ色合いに差異が出ました。

ただし、問題がひとつ。「黒っぽければクロヨシノボリ」とは言えるのですが、黒っぽくないクロヨシノボリも存在する点です。その場合、先ほどの(1)(2)が判別材料となります。


【分布】北海道/東北地方を除く日本全国。

【採取】水質が良く、比較的水の冷たい中・上流域に棲息。流れのある浅瀬の石の下などに潜んでいますので、下流に網を構え石をどかしていきます。

【飼育】自然界では水生昆虫や藻類などを食べる雑食性。川魚用の飼料なども食べます。ハゼ類は縄張り意識が強いので多数を同じ水槽で飼うのは避ける。もし数匹を飼うなら植木鉢やレンガなどで隠れ場所を多数設置するなど工夫が必要とされています。

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

【採取場所】秋川/グリーンスポーツ公園周辺
【採取年月】2013年5月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料




上掲特徴の(1)尾びれの基部に「八」の模様、(2)胸びれの根本の三日月状の斑紋ひとつ、(3)尾びれの中央部に斑点列、以上3点を満たしているように思えますのでクロヨシノボリとして紹介します。

【採取場所】平井川
【採取年月】2014年5月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料


クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】左の個体はトウヨシノボリ

クロヨシノボリ【ハゼ科ハゼ亜科ヨシノボリ属/黒色型】


【採取場所】秋川/あきる野インター付近
【採取年月】2014年6月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料







【採取場所】多摩川/聖蹟桜ヶ丘付近
【採取年月】2014年7月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料






【採取場所】多摩川/昭島市くじら公園
【採取年月】2014年7月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料









【採取場所】平井川/草花公園
【採取年月】2014年7月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料










クロヨシノボリの稚魚


クロヨシノボリの稚魚

下2枚の稚魚は正確に言うとクロヨシノボリかどうかは判別できないのですが、この場所にいる成魚のほとんどがクロヨシノボリ(時々トウヨシノボリが採れます)ですので、おそらくはクロではないかと推測しました。


【採取場所】秋川/グリーンスポーツ公園付近
【採取年月】2014年8月
【採取方法】網
【処分方法】リリース
【飼育】易。市販の川魚用飼料

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