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2014年2月22日土曜日

淡水魚NEWS【1】2013年秋~2014年春

2013年秋から2014年春にかけての淡水魚NEWSを集めてみました。


絶滅危惧「オヤニラミ」繁殖、在来魚脅かす 美濃加茂の川【2013年11月24日/岐阜新聞より】


西日本に生息する絶滅危惧種の淡水魚「オヤニラミ」が、美濃加茂市内を流れる長良川水系の川で繁殖していることが、23日までに分かった。希少な魚だが、京都府が分布の東限とされており、何者かが外部から持ち込み、放流した「国内外来魚」とみられる。
ネコギギなど在来魚の生態を脅かす可能性もあるため、同市や研究者が同日、駆除に向けた捕獲調査に乗り出した。
卵を見守る習性や独特の姿態のオヤニラミは、淡水魚マニアに人気が高く、ネットオークションでも多数が取り引きされている。
半面、世話ができなくなるなどして川に放され、本来いない場所で繁殖するケースが各地で報告されている。
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岐阜でも国内外来魚問題が起きているようです。多摩川にも本来オヤニラミはいないはずなんですが・・・【参照:オヤニラミ】。というよりも、オヤニラミが「淡水魚マニアに人気が高い」ことを初めて知りました。右側で実施しているアンケートでもいつも票数がトップで不思議だなぁと思っていたらそういった理由でしたか。ほとんどの愛好家の方はきちんとルールを守って飼育されているとは思いますが・・・。やっぱりネコギギは貴重な存在ですので守っていくべきです。

岐阜の川、楽しそうですね。いいところだろうなぁ。

ちなみに「滋賀と愛知は、条例で放流を禁止している」そうです。もし東京でも同じような条例が制定されて、意図せず捕まえてしまった場合リリースは違法となるのかどうか・・・。


ホンモロコ、給食に登場 小山・寒川小で試食会【下野新聞/2013年12月13日】

渡良瀬遊水地近くでことし養殖に成功した淡水魚「ホンモロコ」を使った給食の試食会が12日、寒川小で開かれ、児童78人が大久保寿夫市長ら関係者と一緒に味わった。「柔らかくておいしい」と好評で、市教委は来年から全小中学校38校に拡大する計画。
市は今春、無農薬・無化学肥料の「ふゆみずたんぼ実験田」に取り組む生産者の協力で、実験田沿いで養殖事業を開始。10月から「ラムサールホンモロコ」のブランド名で、道の駅思川などで販売している。

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熊谷市 ムサシトミヨを守る会の活動が、ユネスコ・プロジェクト未来遺産運動に登録【埼玉県熊谷市HP】

 公益社団法人「日本ユネスコ協会連盟」は、熊谷市ムサシトミヨをまもる会の「世界で一つだけの『元荒川ムサシトミヨ生息地』保護活動」を、ユネスコ・プロジェクト未来遺産運動に登録することを決定しました。これは埼玉県では初めての登録となります。この登録は世界で熊谷市だけに生息しているムサシトミヨの保護活動を続ける、熊谷市ムサシトミヨをまもる会の取り組みが、次世代に継承されるべき貴重な遺産として高く評価されたものです。
 ムサシトミヨ(Pungitius.sp) は、トゲウオ目トゲウオ科トミヨ属の淡水魚で、熊谷市の元荒川上流域のみに分布しています。この源流部400メートルは、平成3年に県の天然記念物に指定されています。環境省レッドリストでは絶滅危惧IA類(CR)に指定されています。ムサシトミヨの生態は、冷たい湧水を水源とする、エビモやオランダガラシが繁茂地にて確認することができます。現在、生息している水温は12から20℃で、雄が水草等で直径3センチメートル程の球形の巣を造り、雌を誘い込み、巣内で産卵します。産卵後死亡する個体が多いことから1年魚と見られています。

【c】スター・トレック07ジェネレーションズ 【c】スター・トレック07ジェネレーションズ


全文はこちらから。

ムサシトミヨは、埼玉県熊谷市を流れる元荒川源流部のごく一部にしか棲息していない希少種とのこと。ユネスコなんちゃらに登録されたかどうかは重要かどうか不明ですが、こういった希少種は是非とも守っていきたいところ。すばらしいところみたいなので行ってみたい誘惑に駆られますが。やめておいた方がいいのでしょうね、やっぱり。


絶滅危惧種の淡水魚、小中校生が繁殖に挑戦【2013年12月20日/読売On Line】

奈良県内の小中学校や高校計10校が、絶滅危惧種の淡水魚「ニッポンバラタナゴ」を繁殖させる「里親プロジェクト」に取り組んでいる。
  3年前、近畿大学農学部(奈良市)の呼びかけで始まり、初めは約50匹だった飼育数は約600匹に増加。児童生徒たちは自然を守る大切さを学んでいる。
  ニッポンバラタナゴはコイ科に属し、体長4~6センチ。昭和初期まで西日本全域に生息していたが、外来魚や水質悪化の影響で減少。環境省は、近い将来に絶滅の危険性が極めて高い「1A類」に分類している。 
 2005年、近畿大の北川忠生准教授(39)らが奈良公園の池で見つけ、DNA鑑定で県内在来種であることを確認。県などと連携し、団体や個人に協力してもらう同プロジェクトに乗り出した。10校では、北川准教授らが出前授業を実施している。
全文はこちらから。

ニッポンバラタナゴの減少については数十年前から問題となっています。それにしても近畿大学の方、奈良公園でよく見つけましたね。近大と言えば淡水魚/海水魚の養殖技術などで知られる日本有数の研究機関。素晴らしい仕事をされています。


イタセンパラに見て触れて 氷見市教委、観察池の整備ほぼ完了【2014年1月4日/富山新聞】

氷見市内に生息する国指定天然記念物の淡水魚「イタセンパラ」を見て触ることができ る観察用の池が新年度、利用が始まる。氷見市教育委員会が同市惣領で2010年度から 進めてきた整備工事がほぼ完了した。計画では繁殖させたイタセンパラを池に放流して市 民向けの体験教室を開き、「守り人(びと)制度」を設けて広く保護意識を高める。
全文はこちらから。ウィキペディア:イタセンパラ。別名:ビワタナゴ。



市教委が稚魚飼育成功 絶滅危惧種ネコギギとは【2014年2月17日/読売On Line】

国の天然記念物で、絶滅危惧種の淡水魚「ネコギギ」の保護、増殖に取り組んでいる三重県いなべ市が、54匹の稚魚の飼育に成功した。
県教育委員会によると、県内でネコギギの生息が確認されているのは、員弁川、雲出川、櫛田川、宮川、鈴鹿川の5水系。このうち員弁川、鈴鹿川水系は絶滅に近い状態にあるという。
今年度は、できる限り自然に近い状態で飼育する方針を立て、水槽内の水温を市内の川の季節変化に合わせて調節。エサは12年度の冬から試している天然のカワムシ(水生昆虫の幼生)を与えた。巣の中に緩やかな流れができるようにし、繁殖期の夏場には、生息地の川の水を水槽に入れて繁殖を促した。
◇ネコギギ=ナマズ目ギギ科。伊勢湾と三河湾に流入する三重、岐阜、愛知県の河川にのみ生息する日本固有の淡水魚。1977年に国の天然記念物に指定された。環境省のレッドリストで、近い将来に絶滅の危険性が高い「絶滅危惧1B類」に分類されている。


                                          【c】スター・トレック07ジェネレーションズ

全文はこちらから。



希少種イバラトミヨ「こんなに!」、87匹捕獲 新庄北辰小児童が生態学習【2014年2月21日/山形新聞】


希少淡水魚イバラトミヨの保全活動を行う新庄市十日町の中川原地区で18日、「冬のイバラトミヨ塾」が開かれ、同市北辰小(渋江学美校長)の児童が生態を学習した。
全文はこちらから。

ご覧になってわかるように、淡水魚のニュースと言えば、ほぼ「絶滅しそうだから保護しよう」という趣旨のものばかり。ですので、読んでいて若干気が重くなります。

淡水魚ファンとしては絶滅に瀕しているものは採らないは当然ですが、ほとんどの愛好家は現状を知っており、既に守っているはず。問題は、生息環境を保護することなんですが、こればっかりは愛好家の努力だけではどうにもなりません。環境保護ファシズムに陥ることは避けたいですし。

私はサッカー愛好家でもありますが、京都サンガが新ホームスタジアムの建設計画を発表したところ、予定地付近の川にはアユモドキ【ウィキ】という希少種がおり、建設に伴って生息環境が脅かされる危険があり、日本魚類学会などが反対を表明したというニュースもありました【ウィキペディア:京都サンガ 建設地内定後の動向を参照】。

サッカーファンであり淡水魚ファンでもある者としては複雑極まりないニュースなのですが、どうにかしてサッカーも楽しめアユモドキも保護できる解決策を導き出してほしいと願っております。

現代は社会構造が複雑化し、環境保護といった理念や良心を全面に押し出したり、正論を繰り返すだけでは問題はなかなか解決できません。”政治”がからんできちゃったりするとなおさら複雑になったり。個人としては生物への影響は最小限に止めて欲しいと願うことくらいしかできませんが。


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